急性中耳炎・滲出性中耳炎の鼓膜切開
中等度から高度の急性中耳炎や滲出性中耳炎に対して、鼓膜切開術が行われます。これは鼓室(鼓膜の奥の部屋)に貯まっている膿や滲出液を出す目的で行われるものです。液が抜けた後もしばらく鼓室の粘膜のむくみが残り排液は続きますので、一定期間切開した穴が開いていることが望まれます。
ちば耳鼻咽喉科クリニックでは、急性中耳炎・滲出性中耳炎の鼓膜切開を、炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)による鼓膜開窓術を行っております。
炭酸ガスレーザーによる鼓膜開窓のメリット
鼓膜切開刀で行われる鼓膜切開では、約3日ほどで穴は閉じてしまいます。しかし、炭酸ガスレーザーを使用した鼓膜開窓では、約1週間から3週間程度は穴が開いています。そのため中耳炎の治療期間と抗生物質の使用期間を短くすることができます。
抗生剤使用期間の短縮は、薬への耐性菌出現のリスクを減らすことができると考えられます。
中耳炎の炭酸ガスレーザー治療器OtoLAM
イスラエルの世界最大の医療用レーザーメーカーであるルミナス社の開発した最先端レーザー治療装置です。
OtoLAMの特徴
安全に正確に瞬時に鼓膜を開窓
200ミクロンという非常に細いレーザー光をコンピュータ制御で精密に超高速でスキャンすることにより、出血はほぼなく瞬間的に任意の大きさにシャープできれいな円形の穴を鼓膜に開窓をすることができます。穴が開く瞬間「ぽん」という大きな音が聞こえますが、内耳への影響はなく安全に鼓膜の開窓をすることができます。レーザー照射時間はわずか0.05~0.34秒です。
症状再発時でも、繰り返し安全な治療を実現
鼓膜は約3週間中耳の換気をしながら徐々に閉鎖します。
穴が閉鎖した後で、もし症状が再発してしまっても、OtoLAMは何度でも繰り返し安全に再施行できます。
鼓膜切開術の費用
※ 手術料金は健康保険が適応となりますので、鼓膜切開刀で行う鼓膜切開術と同じ料金(約 2,500円/回)です。